私の信条「葬儀、告別式を観て」
私は、信仰心の強い方の人間であるのかもしれない・・・・。一度でも親しく、ご厚誼、ご縁を頂いた方などの訃報に接すると、黙って見逃すことの出来ない性分であるからです。
県内の加賀、能登、金沢市内は無論、県外にもその思いを遂げるため、度々、足を運びます。その内容は様々で、宗教(宗派)に於いても、仏、神、基督教(式)など、更に、新興宗教の場面に遭遇した経験もあります。
徒、私の信条は、「人と人の触れ合いを大切にする。」、「人間関係こそ、真の生きた財産である。」と云うことが基本でありますので、決して変わりません。
故人や遺族、親族のご縁を大事にし、思いを込めてのもので、”自分の心に対しては、正直で、自然なものです。” 従って、他人には理解仕難い事でも、例えば、訃報を知らず、後で知り、自分の気持ちが治まらないことから、改めて、初七日、或いは、49日法要などに参らせて貰うことがあります。
さて、私はこれまでに、地域や宗教の垣根を越えて、「葬儀、告別式に参列して」、多くの経験をさせて頂きました。昨今では、年間200件、35年間に、4,000件以上の儀式に参列し、観て参りました。
以前と確実に違うことは、参列者の範囲や層であり、遺族、親族、地元の方々や、極、僅かな関係者によって催されていたものが、今や、来賓(公職者など)や仕事関係者など、幅広く、多くの方が、「結い」として、参列するように変化して来ました。
そして、地域や文化(宗教)に違いがあることを、承知をしておりますが、以前には、近所の方々は、普段着の軽装で、通夜、葬儀に参列し、自宅や集会施設(道場、集会所)や、寺院などで、葬儀が催されていた。
だが、現在は一変して、主体的にセレモニーホール(葬祭施設)に利用場所が、徐々に移り、服装も、正装するように変わって来ました。
これまでに私が、参列し、観て、感じたことをここに、素直に述べさせて貰います。
どうぞ、「私の思いの一端」であり、お気に為さらないで頂きますよう、何卒よろしくお願い致します。尚、この際、少しでも参考にして頂ければ倖いと思います。
1)「儀式の内容」
儀式は、通例、故人の生前中に信仰している宗教(宗派)で行うことが、適切であると思います。故人の遺言である場合を重視し、遺族で仏教の場合には導師、僧侶と時間、場所などを決め、更に親戚や故人との関係者に連絡を取る。
内容については、その地域の家柄や故人、喪主などの普段のお付き合いや、立場の度合いによって決められていることが多いようです。
2)「導師、僧侶とマイク」
喪主は、門徒であることから、「お寺さん」や遺族などと相談して、導師、僧侶を決め、通夜と葬儀、告別式の人数(僧侶)も決める。
最近は、各宗教関係者での布教の狙いがあるのか、合唱する機会が多く、その際、導師等の声(お経)が一般的に聞こえ難いことから、前スタンドマイクの性能や、感度の良いものを使うようにしなければならないと思います。その上で、導師に小型マイクを装着する方法がベターであると思う。
3)「弔辞」
弔辞は、地域によって仕来り、決まりが異なり、公職者(功労者)は地域の団体の代表者や、老人会等の会の代表者が述べるようである。
又、企業や地域での功績者などは、企業や、地域や、友人の代表が述べることが多い。昨今は、弔辞を述べる機会が、全体の2~5%位であり、通例儀式に於いては、1~3名に絞った方に、述べてもらうと良いと思う。
4)「焼香(献花)順」
【①遺族、親族の焼香】
1)喪主、
2)遺族「故人の同居する連れ合い、子供A夫妻、孫 (イ)夫妻、曾孫」、
3)孫(ロ)夫妻、曾孫
4)孫(ハ)夫妻、曾孫
5)故人の子供B夫妻、家族
6)故人の子供C夫妻、家族
7)故人の兄弟、家族
8)故人の親の兄弟、家族
9)新しい親戚
10)遠戚
11)親戚一同
【②来賓、主要参列者の焼香】
(1)公職者(国会議員、知事、県議、市町長、市町議員、公職団体長、上級役人など)
(2)故人①喪主②、遺族③、親族④の関係者を順にして、勤務先、取引先、友人などの主な役職者。
【③一般の焼香】
(1)このときも、故人①、喪主②、遺族③、親族④の関係者を順にして、勤務先、取引先、友人などと、地元の町会関係者を順次に行う。
(2)「焼香、漏れの方はどうぞ」とは失礼ですので、止め、随時、速やかに焼香して貰えるような方法でアナウンスする。
【前列より順に】
取り込み中で、各界、各層の多勢の参列者があり、失礼があってはならないことから、前列より順次行う場合がある。
しかし、参列者が20人~100人位でも、”前列からどうぞ”と云う儀式もたまには、ありますが、私には、単なる横着としか思えず、更に、疑念を持つものです。
【弔電のみの方に対して】
国会議員、県議会議員などの公職者で、本人、又代理者(受付で申出する)の参列者以外は、「焼香」で芳名を呼ばなくとも良い。
弔電の届いた方は、総て、焼香時に呼ばないようにして、「弔電披露」をきちんとすれば良いことだと思う。
特に「弔電のみの方」と「通夜に参列した者」と「香典を持参した者」と、焼香の際、同列順にするのは、可笑しなことで、参列者に対して、甚だ失礼な扱いであると思う。
5)「弔電披露」
「弔電披露」とは、訃報な電報、電信郵便など、総して云うもので、”弔電を拝読させて頂きます”のみの案内で良い。
1)(披露順)
先ず、公職者、次に、故人①、喪主②、遺族③、親族④の関係者を順にする。
2)(内容の拝読)
文面は、公職者の代表、特に縁のある方、又は、故人との関係の深い方の中から、平常2~3通、拝読する。
3)(焼香の内容との関係)
”焼香を前列より順次”の場合で、芳名を呼ばない時には、披露はしないものです。但し、弔電披露は、芳名を呼ばれた方と、同クラス以上の方しかしないことである。
参列者に失礼のないようにすることが、第一であります。。4)(霊前に供えるのは・・・)
所では、弔電披露後に、霊前に供える儀式をしますが、終了間際であることから、出来るだけ省略した方が良い。
既に、儀式前、霊前に供えて置き、その一覧の芳名を書き出し、幾つかを拝読することが、望ましい。
6)「代表挨拶」
通夜の際、又は葬儀、告別式には、それぞれ遺族、親族を代表して(代わって)お礼のご挨拶をする。(喪主がする場合もある。)
徒、”近親者が悲しみのため言葉にならないこと、”又、”取り込み中のため”代わって、少し離れた立場の方が代表して、挨拶をする場合が多い。
7)「お別れの儀」
最近、二、三の斎場側が取り入れているようだが、”誠心誠意、懇ろに”持て成す一端と考えての事ならば、誤解である。参列者が、各界、各層、幅広く増え、特に最前列の席には、来賓等が多いようです。ところが、最終と思われる、代表の挨拶の後に、「お別れの儀」として「お立ち下さい」まで、4分以上掛けている所がある。
司会進行者が、”お立ち移動して下さい。”と案内するまでには、少なくとも「お棺」に、係員が手を触れないようにするべきである。昨今、お棺の蓋を開けてから案内するところが、金沢市で3ヶ所位あり、前列の来賓関係者は、嫌な思いをしている。
尚、お棺に花を入れる関係者に対して、丁寧に案内しているように見えるが、常識的に参列者には、その範囲が分かっていることから、短時間にして欲しい。又、お別れの機会は、斎場でもう一度あることを、考慮して欲しい。
8)「お見送り」
今や、「お見送り」は当たり前であるかのように、”最後までのお見送りをよろしくお願い致します。”と案内している。
百歩譲り、「お見送り」を、儀式一連の流れの延長と肯定するとして、それならば、斎場側には出発する際、もっと「スマート」に「速やか」に願いたい。
それは、真夏の炎天下や真冬の酷寒日など、寒暖の厳しい折の見送りには、(霊柩車・バス・自家用車)、時間を掛けず、速やかに出発して欲しい。”ださい”のは、”バスに乗る人はいませんか”と探したり、”行かれる方は・・・。”と叫んでいる姿である。
出発は、出来るだけ時間を掛けないで、速やかに出し、乗り遅れたものは、予め準備している車輌で、「見送り者」に分からないようにして、後で、斎場へ向かうようにすることが、スマートと云える。